第818回
■M
さんからのQ(質問):中国の今後の発展について

毎日とても楽しみに読ませていただいています。
このホームページでは、中国の今後の発展について
肯定的な見解が多く見受けられます。
確かにそのとおりだとは思うのですが、
沿岸部と内陸部との経済的な格差が広がっており、
それが今後政治的な対立へと発展する可能性があると思います。
今後は、そのような点についても
先生の見方を披露していただければと思います。


■QさんからのA(答え)

中国は広い所ですから
一口に中国といって片がつくことではありません。
おっしゃるように沿岸部と内陸部は経済の発展のレベルも違います。
内陸部と沿岸部の所得のレベルが違いすぎるから、
そこの所に貧富の差が出て混乱が起る
ということは新聞にもしょっちゅう書かれています。
でもその心配はあまりありません。

実際に沿岸部で工業が成り立ってるのも
実は内陸部から安い労働力が移動してきているからです。
どうして安い労働力が動いているかというと、
内陸で仕事をやるよりも沿岸部に出て仕事をやった方が
チャンスも多いし、給料も多いからです。
もちろん、それがやがて、飽和点に達することも実際に起ります。
たとえば内陸部で農業をやっている所が
最近は農作物の値段が高くなって、所得も増えております。
そうすると、もう田舎帰った方がいいという人も出てくるし、
沿岸部に働きに来る人も少なくなります。
したがって工場がだんだん内陸に動いていくことも
当然ありうることです。

そのプロセスでお互いに相反発して喧嘩するというよりは、
内陸のおかげで沿岸部が成り立ち、
沿岸部の所得が次第に内陸へ移っていくことで、
内陸部がうるおうこともあるとお考えになった方が
現実に近いと思います。


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