第828回
■AKI
さんからのQ(質問):日本の結婚関連企業の中国進出

コラム、いつも楽しく読ませて頂いています。
今回は中国の結婚事情についてお聞きしたい思い、質問をしました。

最近、日本の結婚関連企業の中国進出が目立ちます。
レストランウエディングを展開するモック、
ブライダルリング販売のシーマなどが中国への進出を計画していますし、
すでに中国に進出しているワタベウエディングも、
中国への投資を加速させるようです。
日本ではハウスウエディング、レストランウエディングといった
新しいウエディングスタイルが流行ですが、
こういった日本式のウエディングスタイルというのは
中国で受け入れて貰えるものなのでしょうか?

邱永漢先生はどの様なお考えをお持ちか
お教えいただければ幸いです。


■QさんからのA(答え)

日本で結婚をする人がだんだん減ってきましたので、
いままで結婚会館などをやっていた人たちが
先のことを心配して、
中国でこの商売はやれないか、
と私のところへも言って来られたことがございます。

日本も結婚式のやり方が少し変わりまして、
ある時代は平安閣とか玉姫殿とかいうのが
いっぱい出来たんですけど、最近はほとんど空いています。
ある時代の日本は、満足に結婚式のできなかった親たちが
子供の結婚式を利用して、
自分の結婚式のような錯覚を起す
豪華な結婚式をやることが多かったので、
それが商売になったんですけど、
最近見ていますと、
小さなフランス料理屋やイタリア料理屋に
友達だけを集めて会費を取ってやる結婚式が増えています。

それに比べますと、中国はやっと経済が発展しはじめて、
満足に結婚式をやれなかった親たちが
子供の結婚式を盛大にやるということでは、
かつての日本とよく似た形になっております。
日本では結婚式の準備は
結婚式をやる方の負担になるんですけど、
中国では呼ばれた人たちが、
みんな自分の食い扶持を一応お祝いとして持って参りますので、
逆にお金が儲かることも起ります。
それも一家で呼ばれるというのが多いので、
30卓、50卓、100卓なんていうのはいくらでもございます。

いま中国の結婚式ビジネスへ一番たくさん参入しているのは
台湾の結婚式屋さんでありまして、
主として結婚式の記念に撮る写真でお金を儲ける、
それから花嫁衣裳を貸すことでお金を儲ける、
というのが多いんです。
でもハネムーンの用意までしてくれる
一貫したスケジュールでやるのは日本しかございません。
ですから日本の結婚式を持っていけば、
中国で流行るようになる可能性はあるように思います。
おそらく中国の経済が豊かになるにしたがって、
だんだん全国的スケールで盛んになると思います。
サービス業としては日本人にやれる
新しい仕事のひとつと見ております。


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