第914回
■MさんからのＱ（質問）：売り時の判断

いつも楽しく拝見させていただいています。
3年前から株をはじめたひよっこですが、
最近になって中国株に興味を持つようになり、
邱先生の御本に出会って大変勉強になりました。
参考にさせて頂いて今は少しづつですが
中国株を購入しているところです。
投資のタイミングは人民元の切り上げがあるかもしれない
6月までをひとつの目安に考えています。

そこで人民元の切り上げについておききします。
現在1ドル=約8.28元に固定されている元が変動制になった場合、
元は現在の何倍ぐらいの価値があるとお考えでしょうか?
また、株は売り時がむずかしいということを実感しております。
先生はどのようにして
売り時の判断をされているのでしょうか？
よろしければ先生のご意見をお聞かせ下さい。

■ＱさんからのＡ（答え）

人民元の切り上げは、
中国経済の抱えている幾つかの大きな問題のうちの一つです。
しかしそれがいつ起るかということは判断が難しいんです。
その場合に何倍くらい値打ちがあるかなんて聞かれても、
お金の値打ちはいきなり何倍にもなるものじゃないんです。
よその国との貨幣の交換の比率の問題ですから、
少しづつ変わる、と考えて下さい。

いきなり大きく変わり過ぎると
輸出が出来なくなってしまって、商売にも響くわけですから、
政府としてはそういう影響が
なるべく小さくて済むような対策を取ると思うんです。

ですから私は、まず小出しにして
香港ドルと同じくらいのレートにする。
そのあとで今度は香港ドルも
米ドルに対するペッグ制を止めて一緒になって動く、
ということになっていくと見ています。
今のところ、小出しに何回もやって
やがて八掛けくらいの値段のところへ落ち着く。
そのあとは外国との輸出入やら、
外国からの投資の大きさによって、
値段が変わっていくと考えてよいのではないでしょうか。

次に株の売り買いは買いより売りが難しいと言われています。
ガマンをして、ガマンをして、
これならいいだろうと思って売ると
必ずもっと上がるのが株なんです。
ですから売ればもっと上がると覚悟して売るのが株だと
思えばいいのです。

まだあまりそういう目にあっていないので、
あまり実感がないかも知れませんが、
私にきくよりも、ご自分で体験して覚えて下さい。