第927回
師大学生さんからのQ(質問):貸すか売るか

先生、十代の頃から御執筆の本を愛読させて頂いております。
今も先生の先見性が私自身の行動の指針です。
今回は私の大きな決断に御力添え頂きたくお便りしました。
2002年の夏にハイハイQさんを読んでいて
一念発起して上海師範大学へ語学留学しました。
その時また一念発起して
徐家匯の真中にマンションを買ってしまいました。
1平米9000元でしたが現在15000元以上です。
周りの意見は二つに割れており、売るか貸すかです。

以下に皆の意見を箇条書きに致します
売り派
1、 2007年に上海バブルははじけるからその前に売る
2、 売った利益を元手に10年商売すれば10倍、20倍だ

貸し派
1、 まだまだ上がるから今は売るな
2、 家賃も高いから10年貸せば売却と同じ利益が取れる

誰が正しいのか今は誰にもわからないと思うのですが、
ただ一つだけ、先生ご自身が現在35歳で
中国でも食いっぱぐれない資格を一つだけ持っていたら
先生ご自身はどうされますでしょうか?
お聞かせいただければ幸いです。


■QさんからのA(答え)

学校を出てから上海へ中国語の勉強のために行く人が
最近は大体1年に1万人ぐらいいるようになりました。
そういう人たちが実はあなたと同じように
どうしようかと迷っています。

もし私が35歳だったら、
いま持っているマンションをどうしようかなんて、
そんなことを考えたりしません。
そういうことは忘れます。
何も無しからはじまるようなものですから、
この次どうやってやるかということだけ考えます。
自分の財産がどうなっているかなんて
私はこの歳になってもあまり考えていません。
どこにどんな貯金があるかも覚えていません。
次にやる仕事は何かという所に全勢力を注ぎます。
ただこの年になると、時々は少々整理をしなきゃ
子供たちが後で困るだろうというくらいのことは考えます。
でも、跡は野となれ山となれです。

それよりも次どうやって生きていくかという方が
大切だと思うんです。
あなたがマンションを買った徐家匯という所は
上海でも一番経済の発展して繁華街になっていて、
デパートも集中している所です。
したがってあなたが買ったマンションが9000元だったら、
もうすぐ多分倍以上の値段になると思います。

したがって自分がそこへ住まないんだったら、
家賃をもらっていればよろしいでしょう。
それを売ったからといって、
その金でまた何十倍にするなんて考える
友達の方がおかしいと思います。
何十倍にならないで全部なくなるということもあるんです。

だから、そのくらいのお金を自分の元手と考えるよりは、
その元手があってもなくてもやれるような
次のビジネスを考えた方がいいと思います。
マンションは持っている間に上がったり下がったりしますけど、
経済が全体として発展する時は高くなる方向なんです。
買ったマンションのことを次から次へと忘れてしまえば、
あなたはそのうちに大金持ちになります。


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