第955回
■HT
さんからのQ(質問):仕込みどき?

昨年中国株を始めて、
遅ればせながらQ先生の存在を知って以来、
とりこになってしまい、
毎日必ずこのホームページを拝見しております。
先生の著作「株の原則」も何度も読み返しています。

さて、先日香港上場の嘉新水泥(0699)が
本年度減益となる発表をして以来、大幅に値を下げています。
Annual reportを読むと、減益の理由は投資引き締め政策と、
特に燃料の石炭の高騰によるもののようです。
素人考えですが、いくら政府が過剰投資を引き締めたところで、
長い目でみれば高品質セメントは
まだまだこれからの中国に必要な素材のように思えますし、
売上自体は増えていることから、
ここらが底値で仕込みどきのようにも思えます。

具体的な銘柄の質問になってしまい恐縮なのですが、
先生のご意見をお聞かせいただけたら幸いです。


■QさんからのA(答え)

いま中国のセメントの株は
去年の下半期から業績は悪くなっています。
その理由は電気代が高くなったのと、石炭代が高くなったのと、
いくつかコストに響くものが値上がりして、
その割にはセメントの値段の方が押さえられているということで
コスト高の製品安というのが業績に反映しております。
これは嘉新セメント一社だけではありません。
ただ中国の場合は今後大きな建設がいくらでも続いておりますので、
セメント会社が次々と増産しても間に合わない
というだけのマーケットがあると私は見ております。

したがってセメント会社の株価が下がった時は
会社の金繰りや製品の品質とも関係ありますけど、
嘉新セメントの場合は一番トップクラスのレベルにありますから、
みんなが株を買わない時がチャンス
と考えた方がよろしいと思います。
私は多分あなたの何十倍もの株を持っていると思いますけども、
いまボツボツ、ナンピンをかけるところです。
余りご心配になる必要はないし、
懐具合とも関係があるんですけど、
いい所を狙ってナンピンをかける銘柄の一つではないでしょうか。


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