第1070回
■M,Fさん
からのQ(質問):元は円に対して?

はじめまして、邱先生。
私は、2002年に中国株をはじめてから、
株や経済の本、先生の本を何冊も読み込んで勉強し、
少しばかりの貯金を作ることができました。
先生のことを恩人のように思っています。

さて、いろいろな本で中国は、
2008年前後には変動相場制になると言われておりますが、
元は、日本の円に対して、どれくらい強くなるとお考えですか?
私の考えでは、かつて、円がドルに対して
360円から80円弱になった様に
貿易赤字の多いアメリカのドルに対しては、
3,4倍になってもおかしくないと思うのですが、
貿易赤字の少ない日本の円に対しては、
もしかすると、長期的に見ても
2倍程度にしかならないかもしれないと思います。
もちろん、貿易赤字だけの問題だけでもないし、
また、発展していく国の通貨は強くなっていく
ということは分かっているのですが、
どう判断してよいか分かりません。
先生のお考えをお聞かせください。


■QさんからのA(答え)

2008年まで待たなくても、
おそらく早ければもう今年の秋口からでも
人民元の切り上げはありうると思います。
ただ、いっぺんに大きく比率を変えるんではなくて、
少しずつやるだろうというのが私の一貫した見方であります。
例えば、香港ドルは人民元に対して1:1.06ですから、
それを一つにしてしまうと
中国大陸の方も計算がしやすいというメリットがあります。
先ずはそういうやり方をして、
様子を見てまた変えるいうことではないでしょうか。

それがどこまで行くかということになると、
これは神様だけが知っているという話になります。
日本の場合は4倍にもなったんですから、
1ドルが2元そこそこということも
ありえないことではありません。
でも、それはもっと先の話です。

商売をやっている人は
そういうことに慣れる必要があります。
また、どう対処するかというのもだんだんわかってきますから、
そんなに大きな打撃があると考えない方がいいと思います。
日本だってちゃんと乗り越えてきたんです。
もちろんポヤポヤして対応の悪い会社が
淘汰されるということはあります。
ですから人民元の切り上げによって
マイナスになる企業とプラスになる企業とありますから、
マイナスになる企業の方はできれば避けたほうがいい、
ということは株をやる人が頭の中に入れておくべきことでしょう。

※人民元切り上げ(7月21日)以前の回答です。


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