第1118回
■株大好きさんからのQ(質問):外貨準備高はインチキ!?

邱先生、はじめまして。
中国の外貨準備について気になることがあるので
質問をさせて下さい。

安間伸という嫌中経済評論家がいるのですが、
彼のメルマガで、
中国の膨大な外貨準備高はインチキ臭いとの指摘がありました。
曰く、中国の外貨準備は
「海外の投資家が払い込んだドルをカウントしている」
という話があり、
対外負債つきの資産に過ぎないのではないかという疑惑がある、
ということです。

日本の個人が1億円分のドルを中国に払って元を買ったら、
その1億円は中国の外貨準備として発表されている
という例を挙げておりました。
中国政府、人民銀行が
約5千億ドル以上も外貨準備高を持っているというのは
眉唾なのでしょうか?
邱先生の見解を教えて頂ければ幸いです。


■QさんからのA(答え)

中国の外貨準備高は7000億ドルに達して、
このままで行くと年末には
日本と肩を並べるようになる可能性があります。

その金の中にはもちろん、
おっしゃるようによその国から中国に送金してきたドル、
外国で稼いだ中国人が送金してきたドルも含まれます。
送金してきたドルを人民元に換えて渡すのが
人民銀行の仕事ですから、
どうして、それがインチキな数字になるのでしょうか。

外貨準備高が今後更に一層増え続けるのは
中国が一方的に金を儲けているということではなくて、
万一為替相場に変化が起れば、損をするわけですから、
人民銀行にとっては大きな負担です。
かつて日本銀行だってそれで大損しています。
日本の場合はそれを民間銀行を通じて
外貨を使え、外貨を使えと言って、
銀行からお金を借りた民間企業が
アメリカの不動産に投資をしたんですけども、
広大な土地ですから買っても買っても買いきれず
大失敗をしたことはご承知の通りです。

中国の場合は自分の所も広い国ですから、
わざわざアメリカに行って不動産投資なんかやりません。
不動産に投資する代わりに資源を買っているので、
かなり違った展開になると思います。
中国側としては、もし嘘の統計をしてもよいのでしたら
もっと低めの外貨準備高にしたいところでしょうね。


←前回記事へ 2005年9月22日(木) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ