第1223回
■S.SさんからのQ(質問):先生の見てきた現実を教えて頂きたいのですが・・

World Visionという団体を経由して、
中国の広西壮族自治区馬山群に住む
貧困に困っている子供を目の当たりにしました。
それと同時に支援を始めました。
中国株を始めてから中国の経済に注目する事が多いのですが、
中国の貧富の差も気になる存在になっています。
中国の貧富の差は今後広がっていくと思われますか?

また高度成長を続ける中国において、
農村部の経済状況はここ数年で変わっているのでしょうか?
ここでこのような質問は間違っているかも知れませんが、
なかなか中国まで足を運ぶ事が叶わないので、
ぜひお話を聞けたらと思いました。

日本もこれから寒い季節になりますが、
どうぞお身体に大切なさってください。


■QさんからのA(答え)

いま中国で経済が発展している言っても、
それは主として都市部で起っていること、
もしくは沿海地域で起っていることです。
それに比べるとご指摘の通り、
農村の収入はなかなか思うように増えていません。
でも都市が動き出しただけでもましなんです。

世の中はみんなで貧乏することはできるけど、
みんなで同時に金持ちになることはできません。
誰か頭の回転のいい奴、もしくは狡賢い奴がいて、
そいつらが一足先に金持ちになります。
そいつらが更に欲を出してもっと金持ちになろうと思うと、
人を使って仕事をやらせます。
その結果貧乏な人たちにお金が流れて
後から金持ちになる人がでてきます。
日本でもかつてはこういうプロセスを辿りました。

ですから中国の一部分の人だけが金持ちになって、
多くの人たちは後に残されると考えがちですけど、
実はそうではありません。
先に金持ちになる人がいないと、
国全体が金持ちにならないのです。

その証拠にこの2、3年で農村の収入もかなり増えてきました。
主として農村の子供達が都会地に働きに行って
送金してくれるようになったのと、
もう一つは農作物の値段が良くなったからです。
貧富の差を縮める仕事は国のやるべき大事な政策の一つですが、
いまの中国に起っていることは
そんなに不自然なことではありません。


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