第1367回
ねこやんさんからのQ(質問):損切りすべきでしょうか

毎日、このページを楽しみに拝見しているものです。
以前にQ先生がお勧めになった
嘉新セメント(0699)の株を保有しています。
最近、大幅減益の決算が2期連続で発表されたため、
損切りしようか迷っています。

一方で、同業の安徽セメントや新規上場した中国建材などは
上昇基調にあるため、セメント業界は、
インフラ整備や住宅建設等の需要の高まりとともに
伸びが期待できることを感じさせられます。
嘉新セメントは価格競争にさらされにくい
高付加価値のセメントを作っていることや、
他のセメント会社を買収するなどして、
生産規模を拡大していることなどから、
じっくり保有していれば株価がもっと高くなる気がします。

しかし、気になることは、
セメントの供給過剰により
過当競争に入っている可能性が否定できないことや、
業界の1位、2位ではないので
投資家の注目を集めにくいことなどにより、
株価が上がってくるまで相当がまんを強いられるような気がします。
Q先生もこの銘柄をお持ちと伺っていますが、
現在のお考えはいかがでしょうか?
むしろ、株価が下がっている今、買い増しをしておくべきでしょうか?


■QさんからのA(答え)

むかし私が台湾へ帰った時、
台湾では建設ラッシュがはじまったばかりで
セメント会社が次から次へとたくさんできてきていました。
日本ではセメント会社が
過剰生産におちいっている時でしたから、
いまに台湾のセメント会社もダメになると思ったんですけど、
実際には30年以上経ってもダメになるどころか
次々と拡大して、
いまは台湾セメントと嘉新セメントが大陸に進出しています。

進出が少し遅れたのと、
中国の一時的な過剰生産の影響を受けたことがあって、
いまは厳しい状態にあります。
しかし、台湾のセメント会社は上質のセメントを作っていて、
高速道路にも高層建築にも使えますので、
その他大勢の中国の会社と
一緒くたにするわけには行きません。

中国の建設ラッシュはこれからが本番に入りますので、
石炭やらエネルギーの値上がりによって、
コスト高であえいでいますが、
やがて回復すると見ております。
ナンピンをかける時期に近づいていると見ています。


←前回記事へ 2006年5月29日(月) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ