中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1408回
manokaさんからのQ(質問):今後の中国製産

はじめまして、毎日楽しく拝見しております。
私はハンドバッグの販売会社のMDをしております。
OEMで深セン、青島、広州等の工場とお付き合いをしておりますが
ここ十年で、賃金が4倍近くになり、
原油高と中国内部の需要高が重なり副資材等も高騰し、
今までの安価で高品質な商品を製作する
というメリットがなくなりつつあるように思います。
奥地に移行しようかとも思いますが
物流コストもかかりますので・・・

インドやベトナムにシフトしたほうが良いのでしょうか?
一部シフトし始めましたが、
今までやっと技術を教えてきた身としては名残惜しくて・・・
先生は今後の中国生産についてどうお考えでしょうか?


■QさんからのA(答え)

経済はいつも同じ所へとどまっているわけではありません。
ドンドン成長するものなんです。
ですからコストが安いということがメリットではじまった仕事でも、
しばらくやっていると、世の中が変化しますので、
仕事のやり方もドンドン変えていかなければなりません。
その仕事に従事している人たちの技術も上達するし、
品質もよくなるし、当然コストも上がります。
値段が高くなったからと言って、
もっと安いところに行こうということになったら、
品質も落ちてしまうわけですから、
それではたしてお客さんが満足してくれるか
つくっているものによっても違います。

物価高やコスト高を克服するために
必死に努力しなければならないのが商売なんです。
いまと同じだけの技術を持った人、
もしくはそれだけの指導ができる人が
もっとコストの安いところへ行ってやるということは
できないわけではありませんが、
中国でやっていたのを
インドやベトナムに行ってやったらいいと思っても
そう簡単にできるものではありません。
民族性も違うし、商習慣も違うし、
もう一ぺんはじめからやりなおしということになりますと
いずれまた同じことの繰り返しになると思います。
レベルが上がったところで
次はどんな商品をつくるか工夫するのが順序だと思います。


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2006年7月9日(日)

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