中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1412回
チャントさんからのQ(質問):投資国分散について

先生のご意見から、日頃勉強させていただいております。
中国とアジア諸国や米国との貿易収支の実態と
日中株式妙味についてお伺いします。

中国との貿易赤字となっている主なアジアの国はベトナム位なもので
日本を含めたその他のアジア国は貿易黒字となっております。
ですから経済的に日本は中国の脅威を感じるどころか
実利を上げているということになります。
しかしながら対米国に関しては、
かつての日本がそうだったように
巨額の貿易黒字を上げ
人民元切り上げ圧力を強めているということになります。

さて日本経済は中国や米国の好景気に支えられて、
いざなみ景気の期間を超えようとしています。
株式で儲けるのは株価と諸実態などとの
歪みを探すことだとも思っています。
そうだとすれば、高成長ではない日本株式市場にも
投資妙味がありますし、
中国市場については情報入手が中国語を理解できない前提では
明らかに不利といったこともありますので、
私は投資国も分散させております。
先生は日本株式市場を悲観的にお考えだと認識しておりますが、
私の考えと投資国分散についてどのようなご意見でしょうか?


■QさんからのA(答え)

あなたの経済に対する切り口はあまりよくないと思います。
前後同着している話が多くて
これでは一体何を考えているのか私にもよくわかりません。
例えば、いまの日本がいざなみ景気を超えている
と言っておりますけど、
私が見ると、いまの日本にそんなところはどこにもありません。
成熟社会になった日本と
成長時代の日本とは同じではありません。
だからと言って日本ではまったく金儲けができないかというと
もちろんそんなことはありません。
その時々なりに社会に隙間が次々と生じてきますから、
その隙間を埋める仕事をやっていれば、
それなりに成功できる可能性はあります。

中国の市場の場合は
日本よりも経済が成長しているところですから
骨格が毎年大きくなって行く過程にあります。
そういうところの方がチャンスは多いのですが、
あなたのような切り口だと
どこから切り込んでいいのかわからなくなってしまいます。

あなたは分散投資といいますが、
どのくらいの財産をお持ちなのでしょうか。
もしかしたら1億円にもならないお金を
10ヵ所に分散しようと考えているのではないでしょうか。
お金は集中して投資しないと効果のあがらないものなのです。


←前回記事へ

2006年7月13日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ