中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1610回
亀田選手お疲れさまでしたさんからのQ(質問):今年の日本株は?

この度は平成19年の日本株についてご質問させて頂きます。
この一年を振り返ると、
先生は付加価値の創造によるものではないので、
全体としてはさして上がらないだろうとおっしゃってましたが、
果たしてその通りとなりました。
中国株にシフトしていますので、持ち株は少ないのですが、
最近では新日鐵の株価が清水建設を上回るなど、
以前では考えられないようなことが起こっています。
そこで、先生に平成19年の日本株の見通しについて、
お伺いしたいと思いますので、よろしくお願いします。


■QさんからのA(答え)

日本の株が上がることは予測しましたけれど、
同時にまた、それは長続きしないと言ったのも現実になりました。
基本的に消費が増大するのではなくて、
贅肉落しが一通り終ったところに
中国経済の発展による資材不足が影響して、
新しい需要を生み出したのが原因で景気が戻る。
それは株価が上がる条件でありますから、
世界で遊んでいるお金がドッと流れ込んで、
投機をすると考えただけのことであります。

でも投機のお金はやれることが一通り終れば
逃げ出してしまいますから、
日本の株価は元の黙阿弥に戻る可能性は強いと思ったのです。
しかし、株価が全く元通りになるわけではありません。
新日鉄がよくなっているのは
中国をはじめ世界の需要が多くなったことと関係があります。
もう一方のゼネコンは中国へ行っても
中国の業者と太刀打ちできませんので、大半が引き揚げるか、
日本の企業からの指定によってやる以外に仕事がないんです。
国内は設備投資も長続きしないし、
地方の時代は終ってしまいました。
東京に集中してマンション・ブームは続いていますが、
いまていどのブームでは昔の勢いはありません。
株価が教えてくれている通りです。

そういう入れ変わりは当然今後もあるわけですけど、
日本の国全体の景気が今後も上向きになるのでなければ
株価はよくなりません。
ですから世界中を見回して金の儲かりそうなところへ
お金はどこにでも自由に動けるようになったのですから。


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2007年1月27日(土)

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