中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1742回
やましろさんからのQ(質問):為替の自由化について

先生の、コラムをいつも楽しみにしております。
先生のお陰で中国株で利益を出す事ができまして、
大変感謝しております。

さて、最近の中国の貿易黒字の増え方は尋常ではないと、
先生のコラムでも、サーチナのニュースでも、目にしてますが、
近い将来に中国政府が、
為替の自由化に踏み切るような事があれば、
香港H株、B株と本土株の区別が、
完全に無くなる事が有るのでしょうか?

素人考えでは、香港ドルと元の統合も見越して
現在保有している成長株は長期に保有のつもりでいます。
初歩的な質問ですいませんが、よろしくお願いします。


■QさんからのA(答え)

為替の自由化はWTOでも義務づけられていることですし、
中国もいつかは自由化する時がくると思います。
しかし、実際にそこまでたどり着く間に無数の問題がありまして、
なかなか自由化まで踏み切ることはできないと思います。

そういう意味でこれからの中国は
あなたが予想されるよりはグズグズした形で
改革が進んでいくと考えた方がいいと思います。
私も一時期香港の為替レートと中国の為替レートが
一つになってもおかしくないんじゃないか
と考えたことがあります。
でもいま外国の為替レートと上手く調節する
ショック・アブソーバーとして上手く利用されているのが
香港ドルなんですね。
いま逆に香港ドルの方が安くなっていますが、
中国株を香港で上場して外貨で買ってもらっていますから
外国との衝撃を緩和する場所として、今後も当分使われる
とお考えになった方がいいんじゃないでしょうか。

当分中国の貿易黒字が急速に減ることも考えられませんし、
むしろ問題がますます大きくなっていくでしょうから、
中国株を持っている人にとっては
上手く利用のできる地位になると見ています。


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2007年6月8日(金)

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