中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1822回
mshk666tさんからのQ(質問):バイオに反感は?

いつもためになるお話をありがとうございます。
先生のバイオテクノロジーに関する考え方を
教えていただきたくメールさせていただきました。

日本についていえば、原子力にアレルギーがあるごとく、
遺伝子組み換え食品を代表するように
バイオテクノロジーに関しても
アンタッチャブルな考え方が根付いていると思われます。
世界に目をやっても
バイオテクノロジーの投資信託が
早期に償還してしまっているように
日本に限らず、世界的にも
アンタッチャブルな考え方が大勢を占めているように思われます。
中国の人たちにはこのような考え方はないのでしょうか。
今後はバイオテクノロジーが進んでいくのでしょうか。

いつまでもお体を大切にして
私たちのメンターとしてご活躍をお祈りしております。


■QさんからのA(答え)

バイオと言うのはITに次ぐ成長産業です。
どういうことかというと
コンピューターは人間の頭の構造の研究の延長線上にある物です。
一方のバイオは人間の臓器がつくっているものの研究なんです。

もっと昔は
雷はどうして鳴るといった自然現象の真似からはじまりました。
それが電気になったり電話になったりしたんですが、
その途中で感電して死んだ人もたくさんいます。
あなたがおっしゃっているのは
感電するから電気は危ないというのと同じで、
バイオで身体に毒のものがあるから全てやめなきゃ
ということでおしまいになる話ではありません。

どこの国でも工業化がはじまると
人口の半分を食べさせる食料が不足するようになります。
日本のように1億3千万くらいの人口だったら、
6千5百万くらいの人間の食料品を外国から買えば済みますが、
中国の13億人の半分の人の食料をつくってくれるところは
世界中どこにもないんです。
そうすると農業を工業化しなければ、餓死する時代がきます。
次はバイオをつかって
どうやって効率よく食料をつくるかということをやらなければ、
みんな飢え死にする時代になるんです。
ですからバイオの技術を
頭から否定してかかるわけには行かないと思います。
いまやっているバイオの技術は先ず薬からはじまって
やがて人間の食べ物全体まで及ぶことになるでしょう。
廻れ右をして逃げて帰れる分野じゃないのです。


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2007年8月27日(月)

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