中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1848回
チャントさんからのQ(質問):インフレが続くのでは?

日頃は先生の書籍やコラムを拝読し勉強させていただいております。
この場を借りて感謝申し上げます。
中国の通貨供給量マネーサプライと
株価についての考え方についてお伺いします。

先生のご意見を拝読しておりますと、
過剰流動性という語句が時折出てくるのですが
これとマネーサプライは同じと解釈しております。
日本銀行のホームページ公表データに
中国のマネーサプライの数値が記載されております。
1987年以降のデータなのですが最高値46.7%、最低値12.3%です。
直近データの2007年2月が18.0%でした。
つまり改革開放路線に入ってからは
金融面ではインフレ状態が続いているといえると思います。

しかし株価は香港、本土市場ともに
下落相場が長く続いていたこともあります。
ですのでインフレ状態であれば
株式相場は上がりつづけるとは言えないという見方が妥当と思います。
最近、過剰流動性の継続的な増加を根拠にした
株式市場に対する見方をなさっておりますが、
どこまでアテになるのかと率直に疑問を感じております。
20年間、30年間を大局的に予知するのは結構ですが
1、2年間を予知するとなると如何なものかと考えております。
確かに貿易黒字による外貨準備高を積上げつつも
ドルやユーロを人民元に交換せざるを得ないわけですから
インフレが続くことは当分間違いないと思いますが。
先生のご見解をお聞かせください。


■QさんからのA(答え)

過剰流動性が激しくなるということは間違いないと思います。
それが資産インフレをもたらすことも、
物価の値上がりといった一般のインフレをもたらすことも、
先ず避けられないと見ています。
だからと言って、
それで一直線に株価が高くなるというわけではありません。
「ジェットコースターに乗ったつもりで落ちないようにして下さい」
と言っているんです。

日本のジェットコースターは
もうかなり古くなっていますから落っこちる心配があります。
中国のはまだ新しいですから、
ネジを締めなおせば落ちはしないと見ています。
そうは言っても、簡単に一方的にどうなるということではありません。
どうせお金は何らかの形で持っているよりほかないのですから、
成長上昇過程にある地域の財産で持っていた方がいいです、
と言っているだけのことです。


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2007年9月22日(土)

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