第1857回
■５６WZさんからのＱ（質問）：新興国への投資スタンス

邱先生、いつも楽しみに拝見させていただいております。
新興国への通貨変動を含めた
株式投資のスタンスについて相談させてください。

私現在、新興国を中心に４ヶ国への株式投資をしております。
多くの場合その国の経済成長とともに自国通貨も強くなり、
その結果製品や技術を輸出している企業などへの
収益悪化懸念が発生することも見受けられます。
身をもって経験した結果、新興国への投資の場合は
内需関連を鉄則とした基本スタンスが私の中で出来つつあります。
しかしながら全ての新興国の通貨が強くなっているわけでもなく、
内需関連のみの視野の狭い投資にも疑問を持っております。

投資先として考えた場合、
輸出企業と新興国為替との関係を
どのようにご理解されているのでしょうか。
邱先生がどのようにお考えになっているのか
お聞かせいただけましたら幸いと思います。
これからも楽しいコラムをよろしくお願い致します。

■ＱさんからのＡ（答え）

４つの新興国に投資をしているというお話ですけど、
何の選択もしてないということを私に言いたいのでしょうか。
私なら４つの中から１つを選びます。
１つに払うだけのお金も十分に持っていないのに
４つに分けるということは、
どこにお金があるか見えなくなってしまうということです。

１つの国を理解するだけでも大へんなことです。
それと４つに分けるということは、
それぞれの国の為替レートもみんな違うし、
為替レートどころか一つ一つの国の政府の政策も分からなければ、
その国の国情も分からなくなりますから、
何も見ていないということになります。

そういうやり方で将来あなたが金持ちになるということは、
先ずありえないと思います。
まだ駆け出しなのに、はじめから手を広げすぎて、
空気をつかまえるようなやり方では、先が思いやられます。