中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1946
QA館さんからのQ(質問):サブプライムの影響

Q先生の見識の高さに日ごろから関心を持っています。
Q先生のおっしゃることをそのまま実行に移すだけでなく、
将来、Q先生と同じような考え方を
自ら持てるようになりたいと思っています。

さて、Q先生の先日のコラムにて、
「サブプライムの問題は
今後のアメリカ経済に予想以上に深刻な後遺症を残す」
との内容を拝見しました。
今後の参考として、このようにお考えになった詳しい理由や
参考にされた情報等についてご教示いただければ幸いです。


■QさんからのA(答え)

10年前に私は「マネーゲーム敗れたり」という本を
PHPから出しております。
今回サブプライムに端を発した世界的な金融被害が起って、
改めて見直して見たら、
「ドルを持てば大損、アメリカ発世界大不況のゴングが鳴った」
と書いてあるんです。

どういうことかと言うと、
10年前も多くの人があれはタイの話と思ったけど、
私は「これはアメリカのドルの仕業ですよ」と書いたのです。
もう30年も前からアメリカは物を作るのをやめて、
人に作らせて代わりにドルを印刷して渡す
ということをやってきました。
そうやって世界中に溢れたドルをまたアメリカに呼び戻して、
アメリカの銀行や証券会社がそのお金で博打を打った結果が
タイの企業を倒産させ、
また韓国の企業を倒産させるということになったんです。

そうしたお金をつぎ込んだのが不動産への金融であって、
いつそれが爆発するかは私にもわかりませんでしたが、
それは、サブプライム・ローンという形で
10年ぶりに表面化したということです。
ですから、これで終わりというわけではありません。
収まった後に今度はもう一ぺん以前より大きな形で
同じことが起るということが考えられます。


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2007年12月29日(土)

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