中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第1966回
JJさんからのQ(質問):元がドルに代わる?

アメリカは外国から(過剰に)モノを買うのも借金をするのも、
その決裁を自分で印刷できるドルで行うことができています。
中国も今後ほかの新興国などとの取引が増えていくと思いますが、
その際に元で売買していくようになりますか?

もし元がドルに代わって基軸通貨になる日が来たら、
中国語が世界の共通語になるかなと想像しています。
それとも多様化して
基軸通貨など無くなってしまうのでしょうか?


■QさんからのA(答え)

米ドルが世界の通貨として通用するようになる前は、
ご存知のようにポンドがその役割を果たしていました。
ロンドンが世界の経済の中心地だったのです。
それがアメリカに変わる時だって
何十年もかかって少しずつ変わって行きました。

今回サブプライム・ローンの問題で
ドルがその大きな影響を受けたとしても
一ぺんにそこへ行くわけではありません。
まだ何回も同じ波が押し寄せてくると考えるべきで、
その度にどこかが大損するので、
一緒になって損をしないためにはどうしたらいいかを
先ず考えて下さい。

将来中国がアジアの経済の中心になって、
それを日本がどう手助けするかということだって、
まだ何も決まっていません。
むしろ今の日本では
そうなることに反発する人の方が多いのですから、
まだまだ時間がかかります。
下手をするとあなたの生きている間に起るかどうかも
はっきりはしないと思います。

歴史を見ると統一の後には
次に統一をする人が現れるのではなくて、
先ず分裂が起ります。
ですから、統一の後にはしばらく三国志があって、
三国志の後にまた統一があると考えた方がいいでしょう。
いきなり世界の通貨が他の国か地域に変わるというよりも、
通貨が三分も五分する、と考えた方が実際的だと思います。


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2008年1月18日(金)

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