中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2125回
うどさんからのQ(質問):中国の疑問点

いつもありがとうございます。
先日アラングリーンスパン氏の「波乱の時代」を読みました。
先生は既にお目通しの事と思いますが、
この中で中国が先進国になるに当たっての疑問点を
いくつか挙げています。
やはり氏が最も危惧している点は
よくある「中国崩壊論」と共通している様でした。

1.財産権が曖昧である事。
(特に農村部の財産権は曖昧で
僅かな補償で土地を取り上げられている点)
2.既に貧富の格差がアメリカを越えてしまっている点
3.選挙権が無い事(国民の不満のガス抜きが出来ない点)

以上のような点がクリアされない政府が
安定成長するかははなはだ疑問と書いています。
また一方で本格的な市場経済を導入すれば
旧ソ連のように分裂していくのではないかとも言っています。
先生は豊かさはイデオロギーに勝つと仰ってたかと思いますが
計画経済の根本の財産権、移住権等を
中国政府は解放するでしょうか?
私のような弱小株主に夢をおあたえ下さい。
よろしくお願いいたします。


■QさんからのA(答え)

グリーンスパンさんは世界的に有名な金融の専門家ですけど、
中国についてはそんなによく知っているわけではありません。

日本人は日本のことを見る場合でも、
アメリカ人の見方をとても重視しますけど、
片言の日本語もわからない人が
日本のことを知っているなんて思わない方がいいと思います。
グリーンスパンさんの場合も
アメリカ人の目で中国を見ているんであって、
中国人がどう考えるか、中国で本当に何が起っているか
正確に見ているとは言えません。

たとえば中国が今後も
いままでと同じことが続くと考えるのは間違えで、
制度は常に常に変わっていくと考えた方が正しいと思います。
たとえば選挙権がないと批判するのは、
民主主義が究極なシステムだという
西洋人の視点で考えているだけのことです。
もしいまの中国で何事も選挙をして決めるということになったら、
収拾がつかないことになる可能性は非常に強いんです。
孫文だって三民主義の中で「民生」ということを重視していますが、
あの時点で選挙で行きますかときいたら
ちょっと待ったと言っております。

人は皆、自分の尺度で物をはかりますが、
はかる物差しが違うと、出てくる結論も違うのです。
アメリカ人に中国人が何を考えているかわかると
私は思ってもいません。


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2008年6月25日(水)

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