中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2135回
■のぼりざるさんからのQ(質問):コスト増と元高の影響

邱先生、いつも世の中の見方、投資の指針をありがとうございます。
4月中旬から5月初にかけての中国経済の見通し、
株投資の心構えは、2度、3度と読み返しました。

墨龍は去年の決算を見ても業績好調、
今後も資源開発の需要に応えて売り上げは伸びると思います。
ただ去年からの資源高による鋼材等のコストアップと、
輸出が50%あるとのことで
元高を吸収して利益を上げて行くことができるか心配です。
先生はこの点をどう見られていますでしょうか。

先生の変わらぬご健筆を期待いたします。


■QさんからのA(答え)

事業をやっていると
それを巡る色々な条件が
いつも有利な方向にあるということはありません。
不利なことをどうやって解決するかということが肝心なのです。

たとえば墨龍みたいな会社は
石油を掘るパイプを作っているわけですけど、
石油が高くなって
世界中が必死に石油資源の開発をしていますから、
当然仕事はたくさんあります。
しかし、商品の輸出を米ドルで計算しますと、
ドルが下がるたびに不利な状態に追い込まれますので、
当然値上げについて話し合いをする必要がありますし、
またそうしなければやって行けません。

ですから墨龍の経営者だって真剣になって取り組んでいます。
それがうまく行くと思えば買えばいいし、
駄目と思えばやめてしまえばよろしいんです。
そのどちらに賭けるかによって売るか買うかが決まります。
あなたは墨龍の経営者をバカと思いますか。
それとも有能だと思いますか。
最終的には石油を掘る仕事は盛んになると思いますか。
それとも掘る人がいなくなると思いますか。


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2008年7月5日(土)

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