中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2426回
まえやんさんからのQ(質問):「勤勉な日本人」の崩壊

私は2003年に日本を出て、ベトナムで日本語教師をして約6年。
そして、今感じているのは、最近、
海外へ仕事で来る日本人のレベルが下がっているということです。
私は新人研修を2年ほど前から担当するようになったのですが、
20代から30代の若い先生ほど、日本語を教える以前の、
仕事の「姿勢」が全くできていません。
「それは日本でクリアして来てほしい」ということを、
ある意味「泥をかぶる覚悟」で言わなければならないことが、
度々あります。

それに比べると、シニア・ボランティアなどで来られた、
自分の父と同年代の方などは、仕事の姿勢にぶれがなく、
「型を教えて、(個性で)型を破る」ということも、
自然にやってくださいます。
そして何より、私が恐れているのは、
それをベトナム人のほかのスタッフがどう思っているか、です。
おそらく、世界中で日本人は
「勤勉で、時間に厳しい」と言われていると思います
(学生の口癖でもあります)が、
私がいる所で言うと、それはとっくに崩壊しています。
これは、世の中が様々人で形成されている限り、職が何であるか、
負っている責任の軽重とは関係ないと思うのですが、
先生はどう思われますか。


■QさんからのA(答え)

あなたは今ベトナムで日本語を教えていて、
後から来た連中がなっとらんということのようですけど、
先輩は後輩をそういう目で見ることが多いんです。

5千年前のエジプトの石碑を掘り出して、
イギリスのエジプト学者の人が解読したら、
今の若者はなっとらんと書いてあったそうです。
ですからそういう気持ちになるのは今始まったことではなくて、
人類史始まって以来ずっとあるんじゃないかと思います。
自分もかつて先輩からそう見られたんだと考えれば、
また見方も変わるんじゃないでしょうか。

あなたのような考え方で世の中を見ると
世の中は暗く見えるわけで、
私のように少しずつでも良くなると思っておりますと、
具合の悪いところは直そうじゃないかという気持ちになります。
これは世間を見る角度の問題であって、
同じ生きるなら、
もっと楽しく生きる努力をしてはどうでしょうか。


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2009年4月22日(水)

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