中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2548回
■うどさんからのQ(質問):この様なお話はもう聞けませんか?

毎日勉強させていただきありがとうございます。

日々の生活に不況感を感じ始めたH10年頃、
当時神と崇められていたダイエーの中内功氏は
「流通革命で不況を克服する」と言っていたと思いましたが、
これを評して先生が
「安売り屋の親父にデフレの深刻さが解かろうはずがない」
と書かれているのを見て
目から鱗の思いをしたのを今でも鮮明に覚えています。

結果については言うまでもありませんが
当時著書の中で先生は企業の接待費枠の撤廃等、
税制優遇処置でお金を使わせる事を
強く勧められていたと記憶しておりますが、
工業の豊作貧乏が危ぶまれる昨今、
日本経済には先生からこの様なお話はもう聞けないのでしょうか?


■QさんからのA(答え)

前にダイエーの中内さんが
安売りを一段と強化して他の人達の商売を取ってやれ、
というような号令をかけたことがあります。
それに対して私がイチャモンをつけて、
安売りはいいけど自分の方が先に潰れるんじゃないか、
と言ったら本当にそうなってしまいました。

今もまさにそれと同じことが起っていて
商売が上手くいかなくなると皆で安売りをします。
最近は殊に車でショッピングセンターまで行くのが面倒臭いから
近所で済ませてしまえという人がふえて、
コンビニの商売が繁盛して、
デパートもスーパーも安売りをしないと
お客が来てくれないという難しいところまで追いこまれております。
消費を刺激しなきゃいけないけど、
それもままならんというのがこれからしばらく続くと思います。
日本の景気はもう底をついたなんて新聞や雑誌に載っていますけど、
底には届いたとしても底で這っている時間がまだ当分続くと、
私は見ております。


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2009年8月22日(土)

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