中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第2793回
■カゴの鳥さんからのQ(質問):先生の哲学のひとつは…

過去10年間ほど、
先生のコラムや著書のいくつかを読んで感じるのは、
先生の哲学のひとつは、
社会が変わるのを期待するのではなくて、
自分の価値観にあったところへ出てゆく、
ということではないかと思います。
変わらないといけないのは、社会ではなくて、
自分だという確たるポリシーです。

お若いころ、
亡命をよぎなくされるほどの社会変革者であったはずですが、
こうした価値観の変化は、年齢とともに自然に起きたのでしょうか。
それとも、なにか特定の出来事がきっかけとなったのでしょうか。
社会は変わらない、そのなかでいかに生き延びるかということに
集中しなければいけないということが、
私も50才を超え、最近やっと理解できるようになりました。


■QさんからのA(答え)

私の本をお読みになって、
人それぞれの感想があって当たり前ですけれども、
私自身は世界の変わるのを期待していないわけではなくて、
世の中は常に変わるものだと思っております。
そのなかで自分はどう対処するかというのが基本的な姿勢です。
従って大切なことは自分の経験に頼らないということで、
大抵の人は経験に頼るんです。

経験というのは過去に起こったことに対する経験で、
そうした経験が次の時代の動きに対する
対応の邪魔になると私は思っております。
アメリカの新しい大統領も選挙の時に
「チェンジ」と言う言葉を持ち出したのはどうしてかというと、
世の中が変わるんだよということを表したかったんだと思います。
私自身はその時代の情勢の中で自分はどうすべきかといつも考えて、
世の中が変わる前にそれに対処する為に
自分も変わるということを心がけております。
従って、いまの私の考え方は
どうやって生まれてきたかと聞かれたら、
世の中の変化に合わせて生まれてきたということになります。


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2010年4月24日(土)

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