第2814回
■のびたさんからのＱ（質問）：中国の自動車株

Ｑ先生毎日、先生のコラムを拝見させていただいております。
ますます、筆がさえているといいますか、
毒舌に磨きがかかっていると申しますか、
先週のブラジルに関するコラムで、
お金を掘り出す国と作る国の比較などされていたところなど、
目がさえました。

さて、本題ですが、中国の自動車株に投資することについて、
先生どう思われますか？
私、東風汽車と日系企業の合弁会社に
部品を売る仕事をしておるのですが、
その合弁もとの日系企業が
いけいけどんどんの生産見込みを立てており、
東風汽車は日系、フランス系など
いろいろ合弁で工場を持っておるので、
これは伸びるかなと思っております。
日本がおかしな方向に向かっているところですので、
先生も是非びしびしと日本に向かって発言し続けてください。
ご健勝をお祈りいたします。

■ＱさんからのＡ（答え）

中国は去年だけでも1400万台車が売れて、
この調子なら今年は2000万台じゃないかと言われております。

当然、株をやる人は
それなら自動車の株を買えばいいんじゃないかと考えますが、
誰が見てもわかるようになってからでは
株価はとっくにそれを反映しているわけですから、もう遅いんです。
これから先どうかるかということになると、
値引き競争で会社が大赤字になったり、
自動車が売れ残ったりということが予想されます。
株式投資は「知ったが終い」と言うように
自分がわかったと言った時はもう間に合わないんです。
私の本を見ていると、10年くらい前に
「中国で１年間に車が1000万台くらい売れる時が来ます」
と書いてあります。
その時に自動車の株をどうするかと考えて、
じゃあすぐ買えばいいかというと、
今度は待ち時間が長すぎて耐えられないということが起るんです。
ですから株式投資はそんなに簡単なものじゃないんですよ。