中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第3090回
■小真さんからのQ(質問):香港ドルで資産保有するのはリスク?

いつも弊方の未熟な質問にお答え頂き有難うございます。
今回は香港ドルの行く末について
Q先生の今のお考えをお聞かせ願えればと思います。

私が香港株投資を始めた4年ほど前は
まだ香港ドルの方が人民元より強かったですが、
今では米ドルに引きずられて下がり続けています。
香港ドルの行く末が暗い、ということで
闇で人民元に換える動きが活発化されているようですが、
10年前は1米ドルが200円になると言われたり、
リーマンショックの時もユーロが安全だ、
とか言われ慌てて買いに走ったり、売りに出たりしたものです。

その教訓でこと為替については「大局」はないものと考え、
今の香港ドルや米ドルの状況に悲観せず
長い目で見ようと考えておりますが、
やはり香港ドルで資産保有するのはリスクが高いでしょうか。
Q先生の辛辣なお言葉を承知でお伺いいたします。
ご回答頂き重ね重ね感謝致します。


■QさんからのA(答え)

香港のおかれた立場は極めてにユニークなもので
同じ中国の中でも外国と関係が一番深い関係で、
いまのところ米ドルのペッグ制が続いております。

その結果、米ドルがもっと安くなるようなことが起れば
もっとその影響を受けることもないとは言えませんが、
私たちの投資の対象は中国の株であって、
アメリカの投資物件ではありません。
ですからもし米ドルより人民元の方がうんと高くなれば、
米ドルにペッグしている香港ドルで
中国の株を評価することになりますから
その分高くなるのが自然だと思います。
またそういう形がいつまでも続くのは
具合が悪いということになれば、
香港ドルを人民元にリンクさせる可能性も全くないとは言えません。
どちらにしてもそういうことを気にするようだったら、
外国の物件に投資するのは
やめた方がよろしいんじゃないでしょうか。
成長する国の産業界を対象とした株式投資をやっているのですから
私は全然心配などしていません。


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2011年2月15日(火)

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