中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第3168回
■Qさんの1ファンさんからのQ(質問):おなかではなく舌に対してでしょうか?

Qさん。
いつも拝見しております。
また、先生の文章を興味深いと感じております。
さて、どうしてもご意見を伺いたく思います。

日ごろから先生は、食糧不足が起こるとおっしゃっておられます。
ところで、農業問題三段階説というものがあります。
それによると中国は現在第二段階目(中所得段階)に位置し、
カロリーベースでの食糧不足は
第一段階目(低所得段階)にて卒業するもので、
今後はカロリーベースの食糧不足が
問題になることは考えられず(特に穀物は余剰)、
今後は農・工の所得格差と農業労働者の余剰と失業が問題になる、
一方で、第三段階としての高付加価値への転作も
国家主導により同時に起こっているところだといわれております。
そしてその担い手に
超大現代農業等がなっているところかと思います。

私の意見としては、少なくとも中国国内で
カロリーベースでの食糧危機は、
異常気象などによる計算違い以外では起こらないと思いますが、
中国人がますますグルメになるに従い
舌を満足させるための食糧不足は起こっているところかと思います。
富裕層が日本から生鮮食品を輸入していることも聞き及んでいます。
先生がおっしゃられている食糧不足も
おなかではなく舌に対しての意味でしょうか?


■QさんからのA(答え)

食糧の問題は、
そう簡単な説明では人を納得させることができません。

人口がふえれば穀物だって足りなくなるし、
お金があって贅沢になると、
穀物を直接口に入れるよりも動物に食べさせて
その動物の肉や卵を食べるということも起ります。
更にそれを口に入れるまでの間に
加工する過程もふえていくわけですから、
そのプロセスで多くの人から
より歓迎されるものは何かという問題もあります。

食べ物の守備範囲はとても広いので、その中で一つだけでも当れば、
株価だって何倍になるということがあり得ます。
そういう分野はいくらでもありますので、
その中でどこにあなたが興味を持つか、
もしくはどこを理解しているかによって、
投資の仕方も当然変わってきます。
そんなに単純化して物を考えるより、
自分の興味を持っていることに
頭を突っ込んで勉強するのがよろしいと思います。


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2011年5月4日(水)

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