中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第3224回
■桃源郷さんからのQ(質問):アジアの時代を予言された理由

拝啓、Q先生

先日本屋さんに行って先生の著書
「アジアの時代を予言して20年」を買って読みました。
まだ知りたいことがよく理解できないので
質問させていただきたいのですが、
先生が中国を中心にしたアジアの時代が来ると
確信できた根拠となる事実は
どのようなところにあったのでしょうか?

20年前と言えばソビエト崩壊に続いて
次は中国という論調の意見が幅を利かせていた頃なのに、
自らの信念を貫いて中国投資実践にふみきれるほどの自信は
いったいどこから生まれてきたのかとても不思議です。
未だ(今でも)国家統制の厳しい中国で自由主義経済が
まともに機能するかさえも怪しかった時代ですから。


■QさんからのA(答え)

私はみなさんと違ってよく旅行をする人です。
今だって3日にいっぺん飛行機に乗ってるんですから、
見る世界が違います。
そして、新しい所だけ見てるわけじゃなくて、
もう1度行きますと、前と違っているというのが見えるのです。
その度に私はこれが今後はどうなるかというのを考えます。

たまたま中国の場合は働いても働かなくても
月給35元という時代がありました。
するとみんな働かないんです。
そのために何百万人という人が飢え死にしたんです。
それに対してケ小平さんが、これじゃ駄目だ、
悪平等は不平等より悪いということに気が付いて、
何とかしてそれを直そうと考えました。
その一策として今まで中国の若い人は
共産主義を勉強しにロシアへ留学する程度でしたが、
ケ小平は1年間に3万人の人をヨーロッパや
アメリカへ勉強に行かせると発表しました。
これと同じことを台湾でもやっていました。
おかげで台湾の場合はトップの人たちが
みんなアメリカ帰りの人たちに変わって
台湾が一変してしまいました。

同じことが中国でも起ると確信したので、
私はこれから中国の建設の手伝いをして一緒に力を貸せば
必ず違った社会ができるに違いないと確信したのです。
日本国中の経済評論家の先生方が反対したんですけど、
私は1人で出かけて行って全財産を傾けました。
途中で難しいことも一杯あったんですけど、
結果的に見るとそれが間違いではなかったことはごらんの通りです。





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2011年6月29日(水)

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