中国株・起業・人生相談・Q&A-ハイハイQさんQさんデス-邱 永漢

第3302回
■桃源郷さんからのQ(質問):台湾の展望について
(50代 男性)

拝啓、Q先生
時代の証言者を楽しく拝読させていただきました。
台湾独立に身を投じたために、政治犯として
当局のオタズネ者となってしまった先生が、
国外逃亡生活四半世紀の後に、
今度は立場が逆転して、国際社会から孤立しかけた
台湾政府に要請され、なんと救世主としての
帰国を請われることになったことは、
まさに波乱万丈の痛快な人生と思いました。

ところで、この台湾について質問ですが
先生は今現在この国の将来に
どのような展望をお持ちでしょうか?
チャイワンと呼ばれているように
中国の発展とともに成長を続けるでしょうか。
それとも低賃金労働者のいる中国に産業が移転して
衰退に向かうでしょうか?
あるいは中国に吸収合併されて
香港のような独立自治区になるでしょうか。

どのような未来像を描かれているのか
御見解をいただければ幸いと存じあげます。


■QさんからのA(答え)

台湾の将来がどうなるかということについては、
そんなに簡単に結論が出るものではありません。
それぞれの土地の人たちの考え方もあるし、
同じ土地に住んでいる人たちだって違う考え方をします。
その上に、世界の動きが
新しい方向を作りだすわけですから、
そういう意味では
これからはアジアの時代になることは間違いありませんが、
アジアの中で一番の中心となるのは
今のところ中国ということは間違いないでしょう。

しかし、中国だって長い歴史の間には
三国志もあれば統一の歴史もあったように、
繰り返しがあります。
昔は武力ですぐ問題が片づけたんですけど、
今は皆の合意が必要で、
戦争で問題は片づかないと思います。
ですから皆が合意するような形の
中国連邦と言いますか
「大中国」が大ぜいの人々の頭にあって、
その中で台湾や香港、マカオはどうする?
ということになると思うんです。

その半面、中国も広すぎて中央だけで
統治ができないということもありますから、
逆に地方の自治が要求されることもあり得ると思います。
そういうことがどんな形で起ってくるかは
少しずつ変化が表れてくるので、
あなたの想像をこえますので
一ぺんに結論はこうだとお考えにならない方が
よろしいんじゃないでしょうか。





←前回記事へ

2011年9月15日(木)

次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ