今まさに芽吹こうとするアジア株を
アジア株研究家・平田さんがレポートします

第70回
どこの国のお金がよいか

どの国のお金を持つのが
一番目減りしないのかは悩むところです。
最近は資源のある国の通貨が強く推移しています。
ユーロやオーストラリアドル、ニュージーランドドルなど。
これらの通貨の国から見るとドル安・円安が進んでいるのです。
対ドルのみで世界を見る習慣は
正確には世界経済を把握できません。

弱い国の通貨を持つと大損をします。
例えばミャンマーのチャットなどは
ついこの前まで1ドル500チャットだったものが
最近は1000チャットを越えました。
誰も使わない公式レートは1ドル=6.6チャットです。
国民は外貨を持つことを禁じられていますのでたいへんです。

自分の国の通貨を
信用できない人々が世界には多くおられます。
そういう国では、
たいてい政府がどんどんお金を刷り増しするので
国内がインフレになり、ただ通貨を持っているだけですと
日々目減りしてしまうのです。

ドル紙幣はどこにあるの?
とたずねられれば「米国にあるに決まっている」
と答えたくなります。
しかし、実際は1995年の調査では7割が国外にありましたので
今もその傾向と思われます。(FRB調査)
主に中南米、ロシア、中東、アフリカ、アジアとのことです。
公表数字に現れない紙幣も多いことでしょう。

世界の多くの人がドルを持っているのですから
ドルがもっと安くなればみんな損をしてしまいます。
そういう不安を感じて、政府によっては
外貨準備にドル以外の外貨を増やしている国もあります。
貨幣が金(ゴールド)の裏付けから離れてからは
市場の信任や投機・各国の介入が影響を及ぼすようになりました。
ある意味、株式のようなものです。

生まれてから一度も「危ない橋」など渡ったことのない
インドネシアの農民が、ある時市場へ買い物に行ったら
「昨日変えた品物が、今日はてんでお金が足りなくて変えない」
という悲劇が現に起きたのです。
ですから
各国の外貨準備高やインフレ率、経済の勢いなどを考えて
お金の置き場所を考えねばなりません。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


←前回記事へ 2003年8月15日(金) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ