今まさに芽吹こうとするアジア株を
アジア株研究家・平田さんがレポートします

第89回
工業製品の価格

中国製の工業製品は
例えばタイで買うと
ステレオが1000バーツ(3000円程度)とか
バイクが15000バーツ(45000円程度)などがあります。
耐久性や品質はいざ知らず本当に安い値段です。

工業製品の多くは中国など旧共産圏の国に工場さえあれば
安い人件費で作れるようになったのです。
その結果、安売り競争によって値段が下がってきました。

旧共産圏の国では外資系の企業を中心に高い給料を出しますので
お給料の水準が上がり、人々は豊かになります。
今までは買えなかったものが買えるようになります。
物がよく売れるので原料の消費が加速していきます。
結果として、誰でも作れるような製品をつくる会社は
安売り競争で不思議とあまり儲けがでなくて、
一方、原料などの国際価格は上がっていくことになります。

最近の台湾各社の電子部品をめぐる哀悲は
工業製品の価格下落の参考になります。
電子部品メーカーは国際競争に乗り遅れないようにと
中国本土へ進出する許可を台湾の当局に求めていました。
やっと許可が下り、
安い労働力を求めて各社が一斉に中国に進出しました。
が、製品が出来過ぎて、一時は価格が値崩れしてしまいました。
出荷は増えても利益が大きく下がってしまうのです。

中国へ出なければ他社にシェアを奪われてしまいますし、
出て行っても値崩れでどちらにしても儲からないのです。
個々では適切な行動をとっても全体では利益にならない
「合成の誤謬(ごびゅう)」といわれる現象です。

人件費が安くなって工業製品が値下がりしたことと
旧共産国の人々が豊かになることは、
よく覚えていないと経済の変化を予測できません。
アジアの人々は、今が勝負どころと心得て、
みんな知恵を絞ってよい商売はないものかと考えています。
バイクひとつとっても、爆発的に売れるために熾烈な争いです。
ために、百家争鳴のメーカーよりも
メーカーが必ず使う部品ひとつ作る企業のほうが
利益が多いということも起こります。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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