今まさに芽吹こうとするアジア株を
アジア株研究家・平田さんがレポートします

第95回
投資方針の大切さ

配当と株価の上昇で年に利益を25%も取って
これを10年間複利で続けていくと
資産は10倍近くに膨れる計算になります。
これはプロのファンドマネージャーでも
普通は実現が難しいことです。

高いリターンを上げるファンドが少ない理由は
いろいろあるようですが、
大きなファンドはひとつの企業に投資するお金は
百億円単位が普通で、小回りは効きません。
多くのアジアの企業はまずこの関門ではねられてしまいます。
また、投資委員会などがあるファンドであれば
委員が納得する企業でないと投資できませんから
月並みな企業への投資が多くなります。
これでは、みんなが気づかない宝物など
手に入れることはできないでしょう。

リスクは承知のうえで
小粒の成長企業を見つけて分散して保有していけば
われわれが良い成果をあげることも夢ではありません。
しかし、急な株価の変動や
専門家の言動に右往左往しないように
「自分の投資方針」を守ることが重要になります。

「自分の投資方針」とはご自分の考える軸足のようなもので、
逸脱してはならないと自分で戒めるルールです。
資金の配分や買い方・売り方などのルールを作って
自分の大切な資産の損失を最小限にとどめるのです。
これについては別途お話します。

「自分の投資方針」で自分を縛るなど
おかしなことと思われるかたもおられるでしょう。
しかし、投機と投資の境など曖昧で
リスクを多く取るのが投機という程度の区別しかありません。
知らぬ間に、バブルの渦中に身をおいたり、
あまりにうまく行き過ぎると自分を天才と錯覚したりして
どこでバカラ賭博のような一発勝負への誘惑に
駆られないとも限らないのです。

過去に携帯電話の販売会社とか米国の電力会社とかで、
みんながカンカンの強気になってとんでもない高い株価が
ついた後、暴落したことがありました。
もし、そういう企業にここが乾坤一滴の勝負と
全財産を集めて勝負にでていれば・・・。
10年もの長い間、努力をして毎年複利で25%づつ
資産を増やしたとしても元の木阿弥に戻ってしまうのです。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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