今まさに芽吹こうとするアジア株を
アジア株研究家・平田さんがレポートします

第140回
その企業の機会と脅威

タイでは
古くから日本の自動車関連企業が操業しているのに加え、
輸出のターミナルとしての立地がよいという利点があります。
もっとも、中国がこれからどう発展していくかによって、
日米欧の企業のリスク分散の基地となったり、
中国企業の基地になったり
いろいろなストーリーが予測されます。

工業団地を例にとれば
2007年に南北回廊が完成し、チェンライが経済特区となれば
現在の海路・空路に頼る工業団地のみが
発展するわけではないのかもしれません。

また、ベトナムの工業団地も
すぐに自動車産業は無理としても産業の裾野は広がっていきます。
日本の伊藤忠商事と関係の深いアマタ(AMATA)の工業団地は
トヨタに関連する企業の入居が多いのですが
ベトナムでは他産業の誘致に力を入れています。

将来のことはわかりませんから
いろいろなストーリーを考えておかなければなりません。
環境は変化し、企業はそれに対応していきます。
自社の強みと弱みを把握して
強みが最大になるよう計画を練らねばなりません。
この外部環境の変化と自社の強み・弱みを把握する方法は
マーケティングの世界では
「SWOT分析」という名称でよく知られています。

1.自社の強み(Strengths)
2.自社の弱み(Weaknesses)
3.市場の機会(Opportunities)
4.市場の脅威(Threats)

この頭文字をとって名付けられています。

昨日ご紹介したヘマラート社の例では
競合企業のアマタ(AMATA)が伊藤忠商事、
ロジャナ(ROJANA)が住金物産を日本の窓口にしているのに対し
そうしたパートナーを持たないことは弱みであり、
また系列化されていないということは
広く顧客を集められる強みともいえます。

強みと弱みは裏表の関係にあることも多くあります。
恐れていることも逆に攻めれば機会に変わる事もあります。
いろいろな未来をシュミレーションして
予測されるリターンと裏に潜むリスクを
考えねばなりません。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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