第23回
ハワイでうらやましがる

夫とハワイに行ってきました。
観光やショッピングはそこそこにして、
ハワイの不動産物件を見て回りました。

見て回ったのは以前から憧れていた
「カハラ」という高級住宅地です。
ロスアンゼルスで言えばハリウッドといった所でしょうか。
カハラはオアフ島のワイキキビーチから車で
２０〜３０分程度のダイアモンドヘッドの程近くにあります。

カハラの町をドライブすると、
道路の右に左に高級住宅が続きます。
広い塀に、椰子の木、大きくてゴージャスな家、
それがハワイの突き抜けるような青い空に映えて、
これぞ夢の住宅といった素敵な趣です。
私はもう、キョロキョロしては、ため息をつくの連続でした。

「こんなうらやましい所に住んでいるカハラのマダムって、
　一体どんな人で、どんな生活をしているんだろう」
という好奇心がムクムクと湧いてきました。

カハラの物件と言っても、値段もピンからキリまであるそうです。
高いものでは１，０００万ドル位するものもありますが、
私達は１００万〜１５０万ドル位の物件を見せてもらいました。

玄関を開けた途端から私には「すごい！素敵！いいなあ！！」
以外の言葉が出ませんでした。
家の外見に比べて家の中の方が
断然豪華に美しくしつらえてあるのです。
広くて豪華なリビング、庭にはプール、窓の外に広がる青い空。
何もかもが素敵なのですが、特に私が惹きつけられたのは
ベッドルームでした。
オーナーがそのまま持ち物を置いてありますので
プライベートまで少し見えてしまうんです。

カハラのマダムのベッドルームには
ウォークインクローゼットがついています。
服や靴、帽子やバッグがズラッと並んでいます。
どれもセンスの良いものばかりです。
イタリア製の瀟洒な化粧台の上には、
クリスチャンディオールの化粧品が
全シリーズ揃えられているようです。
巨大なベッドにはオシャレなクッションが積まれています。
女性なら憧れずにはいられないリッチでお姫様のような
これぞ美女のベッドルームでした。

日常の暮らしの中でリッチなマダムのベッドルームを
垣間見ることは滅多にありません。
日本では不況のニュースばかりですし、
お昼のテレビ番組や主婦向けの雑誌では節約の特集が人気です。
いつの間にか心の中に、贅沢をしてはいけないような、
贅沢を求めるのは後ろめたいような気持ちになっていました。

ですが、今回このハワイのマダムの
うらやましいベッドルームを見て、
節約観念で縮こまってしまっていた憧れへの
囲いの柵が外れたような気がしました。
「私もこういう生活がしたい！」と素直に思いました。
ワクワクするような、力が湧いてくるような楽しい気分です。

節約はもちろん大切な事です。
ですが、憧れたり夢見たりする気持ちは節約せず、
縮こまらずにドカンと大きく贅沢に持ちましょう。
そしてそれは、憧れや夢に向かって節約をし、お金を活かし、
増やす方法を考えるエネルギーへとつながるのだと思います。

うらやましがり体験もたまにはいいものですよ。