犬養チエコさんと一緒に
あなたもキレイになりませんか

第83回
ハリウッド女優もあがいている

「デブラ ウィンガーを探せ」という映画を見ました。
40代を過ぎたハリウッド女優のインタビューを綴った
ドキュメンタリー映画です。
出演した(というより参加した)女優は輝かしい作品や賞をとった
有名女優ばかりです。
現在も現役で活躍している女優、姿をあまり見なくなった女優、
すでに引退した女優と立場も様々です。
セリフじゃなくて、自分の言葉で本音を語っている映画です。
家庭と仕事の両立、生活と自己表現の両立、
40代の若さを失った自分にいい仕事が回ってこないことの苦悩、
自分の実力を試すチャンスがこないことへの不満、
年をとることへの焦りや受容、整形についてなどについて
ここまで言ってくれるの?というくらい語ってくれています。

若いときにもてはやされ、注目を浴びていたハリウッド女優だから
こそ外見上の若さや美しさが失われていくことにとても敏感で
自分なりに受け入れ、年をとるにつれて自分はどのように生きて
いけばいいのかを真剣に考えています。
もし男性がこの映画を見たら、女優の愚痴や不満の集結にしか
感じないかもしれません。
ですが、女性にとっては他人事では片付けられないテーマが
ちりばめられています。

ハリウッド女優などというと、自分には程遠い世界にいて
美と自己実現を手に入れた特別な存在だと思っていましたが、
同じ女性として年をとることや妻として母親としての役割や
自分自身の生き方について悩んだり、落ち込んだりしながら
もがき、あがいているんだと分かって意外でした。
と同時にホッとしました。
年をとるにつれて感じる焦りや淋しさや特に女性としての
価値を軽んじられたかのような社会の風潮についての憤りを
感じるのは自然な事なんだと気付いたからです。

そのような社会の風潮について嘆いたり声を荒げても意味が
ないということに彼女達は気付きはじめています。
むしろ自分を自然に受け入れて自分らしく堂々と生きることに
鍵がありそうだと気付きはじめ、それを伝えてくれています。

映画の中の女優さんたちは、映画用のメイクをしていませんし、
ほとんど素顔だったり、私服だったり、驚いたことに腋毛も
生やしたまま出てくる人もいます。
でもなんだかとても魅力的に見えるから不思議です。
若さや美しさを追い求めて力を入れ続ける必要はないんだなあ
と思いました。
ふっと力が抜けるかのような、でも元気のでる映画です。


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