第88回
決断力をつける練習

私は決断をするのが得意ではありません。
「これどう思う？」とか「これでいいと思う？」
「これでいいんだよね？」って言うのが口癖です。
自分の意見や考えはあるつもりなのですが、
これではまるで誰かの承認がなければ安心できない人です。

どうして今更そういうことに気付いたかというと、
車の運転をしてみて分かったのです。
右折するタイミングや道順、一時停止の方法まで一々
助手席に乗っている夫に確かめている自分に気付きました。
今のところ自分の運転に全然自信がもてないので、
確かめないと不安なのです。
自分の車に沢山貼り紙をつけたいと思ったくらいです。
「お急ぎの方はどうぞ追い越して行って下さい」とか
「初心者です。どうかお気をつけ下さい」など。
ですが、いつまでも夫同伴で運転をしている訳にもいきません。
夫も既に私のにぶい運転に辟易している様子が伺えます。

このままではいられないので、これからは自分の決断で
運転をする力をつけていこうと心に決めました。
運転だけに限らず、日常生活でもです。
決断力が弱いのは性格の問題だと思っていたのですが、
本当は自立心の問題なのかもしれません。
誰かに頼ることに慣れてしまうと決断力はしぼんでしまいます。
過去を振り返ると私には頼れる人が周りに沢山いました。
その代償として今自分の決断力の弱さに
苦しむ時がやってきたのかもしれません。
人に頼るというスタンスを改めて、
今後は人の力を借りるというスタンスをとるように
気をつけなければなりません。

ところで、決断力ってどうしたら鍛えられるのでしょうか。
何でも意識的に自分で決めていけばついてくるのだろうと
私は考えました。
朝から晩まで私たちは色々な事を決めています。
何時に起きるか、起きて何を着て、何を食べるか。
誰と会って何を話すか。　今日はどんな仕事をするか等。
考えたら何から何まで自分で決めることだらけです。
それを一々自分で考えて決めるようにしたらどうかと
考えたのです。　人の意見を聞く時は、
「私は○○がいいと思うのだけど、あなたはどう？」と
聞いてみてはどうかしらなどと考えます。
そして他人の意見も為になるものは素直に頂戴します。
「自分はどう考え、どのように行動するのか」という事を
念頭にしばらくやっていきます。