犬養チエコさんと一緒に
あなたもキレイになりませんか

第144回
昔にもどりたいと言う人

ごくたまにされる質問で、
「昔にもどれるとしたら何歳の時にもどりたい?」と
いうのがあります。
「今の記憶のままで、小学生に戻って天才児になりたい」などと
無邪気に答える人が大体一人はいるものです。
私は、「別に、戻りたくはない」と答えます。
ここまで生きてくるまでにも、
楽しい事は山のようにありましたが、
悲しい出来事もありましたし、
若い時は若い時なりの悩みや混乱があったからです。
それを全部また辿る事になるのですから、もう充分なのです。

正直を言うと、20歳位のピチピチお肌の女の子を見た時には
『ああ!あの頃の肌に戻りたい』と思う事はあります。
それに『やっぱり若さっていいな』って思います。
気になるのは、口癖のように
「あの頃はよかったなあ。」とか、
「あの頃にまた戻りたい」と言う人です。
そのようなことばかりを聞くと、
『過去がそれほど素晴らしかったのね!』と感動するよりも、
『今がよっぽど楽しくないのかしら』とむしろ心配になります。

年をとるにつれて、若い時には分からなかった事が
分かるようになります。
若い時には自分の本当に欲しいものや、
自分が本当はどんな人なのか、
何に幸せを感じるのかがよく分からなくて仲間と騒いだり、
お酒を飲んでばかをやったり
無駄に思えることを色々やったりします。
若さという美しさを手にしていながら、自意識過剰になり、
冒険をしながら、愚行も重ねていきます。
ですが、年齢を重ねるごとに少しずつ気づいたり、
学んだりしながら自分はどんな人間なのか、
何が幸せなのか分かるようになるのです。 
分かると心がなぐさめられ大人の余裕も出てくるようになります。

「昔に戻れたらやれるのに」とか「あの頃が一番よかった」と
ばかり言っている人は、きっと十分に思う存分生きてこられずに
後悔ばかりしているのだと思います。
大切なのは、過去の自分やそうなりたかった自分を見ずに、
今の本当の自分を見つめる事です。
今をいきいきと生きる為には「今の自分で今を生きる事」です。
優雅に年齢を重ねていくには、毎日、毎年を充分に味わいつくし
経験しつくすことなのです。


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