服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第267回
白麻の足袋見つけました

足袋を履いたことはありますか。
洋服には靴下、和服には足袋、
これはもう常識でしょう。
靴下とはまた別の味わいがあり、
身も心も引締る感じで、
なかなかいいものです。

着物にはたいてい足袋を履く。
どうかすると浴衣に足袋ということもあります。
浴衣は原則として素足ですが、
下駄ではなく草履(雪駄)をはくなら、
むしろ足袋のほうが好きです。
いや、和服であろうと洋服であろうと、
足もとが草履に近い感覚のものなら、
本当は足袋を履いたほうが気持が良いと思います。

ところで最近見つけたものに、
白麻の足袋があります。
なるほどこれは良さそうですね。
涼しいそうで、爽やかな肌ざわりが
味わえるのではないでしょうか。
たしかに麻の靴下というものもあります。
でも木綿やナイロンに較べて、
フィット性が足りないように思うのです。
もちろんそのルーズな感覚に
慣れたらいいのでしょうが。

ところが足袋はコハゼでしっかりと履くわけですから、
当然、靴下よりもフィット性が高い。
これは良いものを見つけた。ぜひとも履いてみたい。

銀座の「くのや」
(TEL:3571-2546)で一足4千円で売っています。
むかし、同じく銀座の老舗で
「めうがや」というのがあった。
「めうがや」が店を閉めるのに際して、
足袋の技術を受け継いだのが、「くのや」なのです。
つまり、むかしの「めうがや」の細く粋な足袋が、
今でも「くのや」で買えるのです。
しかもそのなかのひとつに、白麻の足袋があります。

でも、ここにひとつ問題があります。
既製品では25cmまでしかない。
いくら「食い込むような足袋袋」といっても、
私にはちょっと無理。
ところが同じ4千円で
別誂ができるというではありませんか。
自分のサイズに合わせてオーダーで作ってくれるわけです。
但し6足から。計2万4千円也。
白麻で、別誂ですから、
安いようで、高いようで、今、思考中なのです。


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2003年6月17日(火)

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