服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第294回
夏の元気食をつくりましょう

料理を作ることがありますか。
私はまったくダメなほうです。
でも、パスタをゆでることくらいはあります。
鍋に湯を沸かして、パスタを入れる。
実に簡単なことです。

今の時期に私が大好きなのは、冷製パスタ。
涼しげで、爽やかで、美味ですよ。
ぜひ一度やってみて下さい。
用意するものは、完熟トマトとニンニクだけ。

まず完熟トマトをざく切りにします。
私の場合にはうんと細かく切ります。
皮をつけたまま切る。
もし皮が気になる人は、
一度熱湯につけてから剥くと良いでしょう。
ニンニクは薄切りにする。
だいたい1人分で、中位のトマト2個、
ニンニク1片ほどの割合。
これをボールに入れて、塩とコショウで味つけをし、
オリーブ・オイルを加えて、軽く混ぜ、
冷蔵庫で30分以上冷やしておきます。

次にパスタをゆでる。
私はなるべく細いスパゲッティが合うと思います。
「パスタは淋しがり屋」と言われるように、
鍋に火をかけたなら、
常に側についてやらなければなりません。
ただし冷製パスタに限っては、充分にゆでる。
まん中の芯がなくなって、
ちょっとゆですぎてしまったかな、
というくらいでちょうど良いのです。

完全にパスタがゆで上ったところで
ザルに受け、水で冷やす。
粗熱をとったなら、今度は氷水でしっかりと冷やす。
するとですね、ゆですぎたスパゲッティが、
かなり元に戻って、
心地良い歯ざわりになってくれるのです。

スパゲッティの水を良く切ってから、
冷蔵庫に冷やしておいたソースをからめる。
あとはもう皿に盛って食べるだけ。
1杯の冷えた白ワインがあれば、言うことなしです。
多少食欲がない時でも
おいしく食べることができるはずです。
それに食べてすぐ元気になり、
力がみなぎってきます。
これはあくまでも基本型ですから、
それぞれ好みに合わせて工夫してみて下さい。

トマトを切るには、よく切れる包丁が必要で、
よし、ひとつ包丁を磨いておこう、
という気持ちにもなるはずです。


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2003年7月14日(月)

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