服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第625回
帽子に投資

パラソル姿の女性を
ステキだと思ったことがありますか。
涼しそうで、優雅で、いいなあと思う。
いっそ男物はないのか、
と考えたりもするほどです。
でも、それをさすほうになってみれば、
パラソルも良いことばかりではありません。
第一に片手がふさがってしまう。
畳んでもまた持たなければならず、
置き場所にも困るでしょう。

それに較べると、
男の夏帽子はいとも簡単に
涼しい日陰をつくってくれます。
もちろん両手が使えますし、
サングラスよりもかなり大きな日陰です。
そしてなによりも頭を保護し、
印象が格段に良くなります。

男のおしゃれも一種の投資なのです。
どの位の投資で、どの位の見返りがあるのか。
夏の帽子はざっと15,000円位で、
それで実に数多くの見返りがあるわけですから、
ここはぜひ決断をおすすめするところです。
俗に「馬には乗ってみよ、人には添ってみよ」と言います。
夏の帽子も被ってみないことにははじまりません。
そして被っているうちに
必ず似合ってくるものなのです。

ところで今夏はじめて、
“サマー・チロリアン”というのを発見したので、
報告致します。
チロリアン・ハットは例外なくフェルト地ですが、
これはあえてストローで仕上げた、
夏用のチロリアン・ハットなのです。
ダーク・ブルーなどに染められたストローですから、
ごく一般的なサマースーツにもふさわしいでしょう。

男の帽子は大きく分けて、
ハード・タイプとソフト・タイプがあります。
チロリアン・ハットは前者で、
最初からスタイルが決っていて、
あとはもう被るだけなのです。
だから、ハード・タイプ。
しかもツバが短く仕上っていますから、
実はたいへん被りやすい帽子でもあるのです。
リボンやフェザーを好みによって
変えてみるのも良いでしょう。

“サマー・チロリアン”は12,800円で
「トラヤ帽子店」(TEL:3535-5201)で売っています。
この投資が吉と出るか否か。
それはあなた自身の被り方が決めてくれるでしょう。


←前回記事へ 2004年7月13日(火) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ