服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第757回
自分のことは自分でしましょう

耳たぶをこすることがありますか。
こするというべきか、
マッサージをするというべきか。
ときどき私はこれをすることがあります。
寒い所から急に暖かい所へ入ると、
両頬だけが赤くなることがあります。
こんな時、耳たぶをマッサージすると、
自然な肌色になるような気がします。
これは私だけのオマジナイかも知れませんが。

これとは逆に、
妙に顔が青白いことがあります。
そんな時には、両手の手のひらで、頬を中心に、
ゆっくりと丁寧に、少し長くこする。
と、たちまち肌に生気が戻ってきます。
手の甲もまったく同じことです。
手が乾いて、表面がかさかさしてくる。
もちろんハンド・クリームという強い味方もあるでしょう。
でも私の場合は、自分でマッサージをします。
別に大したことではありません。
手の甲を、手のひらで
ゆっくりとこすってやるだけのこと。
右手で左を、左手で右を。
わずか3分で、手の甲がつやつやと光ってきます。
この場合忘れてならないのは、
首筋を伸ばした状態で、
ゆっくりと、上品にマッサージをすること。

こんなふうに考えてくると、
自分で、自分にしてあげられることは、
結構あるのではないでしょうか。
なるべく自分でできることは、
自分でしようではありませんか。

そしてもうひとつ、
自分で、自分に言ってあげられること。
「さあ、朝だよ。
 起きて美味しいお茶を飲もうじゃないか」。
頭のなかで、自分で、自分に言ってあげる。
これは単に自分を励まし、
元気づけるだけでなく、
次の行動のための予行演習にもなります。

少し前、階段から転んで、
痛いよりも恥かしい思いをしたことがあります。
「さあ、ゆっくりと右足を出して、
 ちゃんと手すりを持って・・・」
これは頭のなかで言ってあげるわけですから、
誰に遠慮することもありません。
たぶんこれからは
階段を踏み外すこともないでしょう。
そして見事、無事に降りたらなら、
ほめてあげましょう。
「うまい、うまい、その調子だよ」。
やがては人にも言ってあげられるようになるといいのですが。


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