服飾評論家・出石尚三さんが
男の美学をダンディーに語ります

第901回
色とお金は少しだけ使おう

ゴルフはお好きですか。
もちろん好きと嫌いにかかわらず、
どうしてもゴルフの機会が多くなる、
という人もいるでしょう。
ゴルフといえば当然ゴルフ・ウェアで、
ということになります。
一般に、ひと時代前のゴルフ・ウェアに較べれば、
かなり洗練されて来たようです。
しかしそれでも、ゴルフ・ウェアで
おしゃれを愉しむのは難しい。

難しいことを考えようとする時には、
一度大原則に立ち戻ってみましょう。
たとえば「色系統を整える」。
これはゴルフ・ウェアに限らず、
おしゃれの第一歩です。
帽子や手袋にはじまって、
ゴルフ・バッグに至るまで、
ゴルフ・ウェアの要素は種々雑多です。
これらにそれぞれ好き勝手な色を選んだなら、
とてもおしゃれからは遠くなってしまうでしょう。

そこでとりあえず
自分の好きな色系統を選択する。
ブルー系、ブラウン系、グリーン系・・・などなど。
たとえば淡いブルーのシャツに
ダーク・ブルーのパンツを組合わせる。
たったこれだけのことで、
全体の印象がすっきりとします。
もちろん靴は黒ですが、
靴下や帽子、手袋などの小道具にも
徹底的にブルー系で揃える。

もう少し着こなしの範囲を拡げるなら、
ゴルフ場への行き帰りの服装はどうするか。
そもそもゴルフ・ウェアの難しさのひとつ原因は
ここにあります。
道中着とゴルフ・ウェアとの落差が
大きすぎることがある。
極端な話、紺の服装から
茶のゴルフ・ウェアに着換えたのでは、
自分自身とまどってしまう。
このような迷いがあって、
それが見事に似合うはずがありません
つまりプレ・ゴルフ・ウェアとの関連性も
大切になってくるわけです。

少し極端な話をすれば、
頭のてっぺんから爪先まで
黒で統一する方法もあります。
黒ならたいていの服と
小道具が揃えられるからです。

実は「色を少なく使う」というのは、
おしゃれの原則であると同時に、
着こなし上手の秘密でもあるのです。


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