虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第147回
小さなコイのメロディ?

中国人と日本人は
顔や体格などはよく似ていますが、
ものの考え方や食べ物の好みなどに
かなりの食い違いがあることも確かです。

例えば、薬のことでも、
日本では「出来るだけ安い方がいい」
と思っている人が多いのですが、
中国では「薬は高くなくては効かない」
というふうに考える人が
意外なほどに多かったりします。

また、食べ物でいえば、
日本では
魚を塩焼きにしてよく食べますが、
中国では蒸し焼きや揚げ物、
煮物に調理して食べることがあっても、
塩焼きにして食べるという話は
あんまり聞いたことがありません。

実は、魚に塩をふりかけて
網で焼いて食べる方法は
日本と地中海沿岸だけの食べ方で、
沖縄や他のアジアの地域では
そういう食べ方は普通はしないということです。

また一般に、日本人は
鮭やマグロなどの海の魚が好きですが、
中国人は川や湖で取れる魚を好んで食べます。
通の人に聞くと、淡水魚の方が
海で取れる魚より香りも良く味も濃厚だといいます。
確かに、中国人の大好きな鯉も
生の「洗い」では非常に淡白な味ですが、
「うま煮」や「鯉こく」にすると
大変に濃厚で美味しい味に変わります。

それに、鯉は
母乳の出をよくする働きがあり、
出産後の体力の回復にも
非常によく効く食べ物の1つですから、
育児中の女性にとって力強い味方にもなります。


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