虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第146回
祝、謹賀新年

新年、明けまして
おめでとうございます。
今年も、「中医学事始め」を
どうぞ、よろしくお願い申し上げます。

日本の漢方の診療では、
カルタの「百人一首」と同じように、
症状を挙げると
ほとんど理屈抜きに服用する薬が
決定する仕組みになっています。
葛根湯(かっこんとう)を例にとると、
「寒気がして、肩がこり、汗はかいていない、
そして身体も丈夫で胃腸も強い」となれば、
薬は「葛根湯」がよいというふうになるのです。

一方、中医学では
「何故、この症状が起こったのか」と、
原因をいろいろな角度から
探っていくことが重要で、
出来るだけくわしい
患者さんからの情報が必要になります。
言ってみれば、薬の選び方よりも
どういった病気の流れであるかを
見極めることのほうがより大切になります。

ですから、薬だけでなく、病気の流れ、
つまり本質を改善するために
生活の仕方にも気を配らなければいけません。
そのため、少し手間はかかりますが、
症状を点でなく面で捉えることが出来るため、
あまり見当違いの治療にはなることはありません。

私は薬局を経営していますが、
症状に合った生活の仕方を
患者さんにいろいろとお話しすることで、
治療の効果が上がり非常に喜ばれております。
いくら高価で良いお薬を服用しても、
養生もしなければ
病気はなかなかよくなってはくれません。


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