虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第351回
黒酢、毎日飲んでも大丈夫?

通常、タンパク質といえば
肉や魚、乳製品、玉子などの
動物性食品が
まっ先に頭の中に思い浮かびますが、
米や小麦、大豆、トウモロコシ、
ジャガイモ、バナナなどの
主食にされる植物性食品の中にも
タンパク質は少なからず存在しています。

またご存知の通り、タンパク質は
私たち人間が生きていくために
絶対に欠かせない栄養素なのですが、
取り過ぎると、一時的に
血液が酸性に傾いてしまって
身体に悪影響を及ぼす場合があります。

なぜ、タンパク質が
酸性化に関係しているのかといいますと、
それはタンパク質が多数の
アミノ酸からなる集合体であるからです。
つまり、タンパク質が
身体の中で代謝されれば、
必然的に酸性の物質が生まれてくるということです。

健康な人間の血液の酸性度は、
pH7.35から7.45までの
ほとんど中性に近い
弱アルカリ性の範囲内に収まるように
絶えず身体の中で、微調整されています。
しかし、黒酢など食物中の酸や
代謝の過程で体内に産生した酸が
スムーズに体外に排泄されなかったり、
酸を中和してくれるアルカリ分が
下痢で大量に失われたりすると、
酸性の度合いが強まって
人体にいろいろと支障をきたすようになります。

しかし、テレビの健康番組や
健康雑誌などで叫ばれているように、
“血液が酸性になる”ことは、
普通に生活している人間では
めったに起こるものではありません。
血液のpHが7.0以下の状態
すなわち酸性になれば、
通常、人間は
昏睡状態を起こして死亡しますから。


←前回記事へ 2005年4月23日(土) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ