虎ノ門漢方堂店主・城戸克治さんの
やさしい漢方の話

第352回
「ダイエットの危険なワナ!」

血液の酸性度が
pH7.35以下になった状態を、
アシドーシス(酸性血症)といいます。
どうして、アシドーシスが
身体によくないのかといいますと、
細胞内に保持してある
多量のカリウムが
細胞の外へと流れ出して
高カリウム血症を発症してしまうからです。

高カリウム血症になると
神経間の伝達が阻害されるため、
筋肉の運動だけでなく、
人間の生命活動の中心である
中枢神経の働きも維持できなくなります。

また前回、タンパク質の取り過ぎで
血液が酸性に傾くという話を致しましたが、
逆に、ダイエットや発熱・病気で
タンパク質不足の状態が続いても、
アシドーシスが起きることがあります。

なぜなら、人体は飢餓状態に陥ると、
エネルギーの不足を解消するために
脂肪だけでなく、
筋肉や内臓を構成している
タンパク質まで燃焼させて
エネルギーを補おうとする場合があるからです。

特にダイエットは注意が必要で、
多くの方が減量のために
カロリーを落とすことに
ついつい夢中になりがちですが、
人間の身体を構成している
タンパク質の組成をよく考えて実行しないと、
肝心の脂肪はほとんど減らずに
大切な筋肉や内臓のタンパク質ばかりが
大幅に減少して、
健康を害してしまいます。


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