タイミングも考えずに買った造船株
「相場」を動かすのは証券会社ではない
株について、もう一つ笑うに笑えない失敗をしたことがある。
それは株を買ったり、売ったりするタイミングについてである。株をはじめる前は、株について全く知識を持っていなかったので、しばらく相場の動きを見ていて、株価というのは、株の大手、たとえば、大証券会社がつくり出すものだと私は思い込んでいた。
日本経済新聞の株式欄や株の専門紙を見ていると、大手証券会杜がどこの株とどこの株を何百万株買ったといった記録が載っている。大口に買えば上がるにきまっているし、大口に売れば下がるにきまっている。野村とか、大和とかいった大手証券会杜は、お客に依頼されて買っているのかもしれないが、自分たちの思惑だけで買っているのかもしれない。
当時は推奨株というのを盛んに売り出していたから、自分たちでまず買っておいて、お客にはめ込み、お客の資金力をバックに相場づくりをしてきたフシもある。どちらにしても、相場は証券会社のつくるものだと単純にきめこんでいたので、証券会社の手口を注意深く観察してそれに相乗りすれば効果があるんじゃないかと思って、投資信託の単独組入れ銘柄を買ったりした。
ところが、兜町へ出かけて行って、四大証券の株式部長さんだとか、中小証券の社長さんたちと話をしていると、株価の将来について何も知らないという点では、何十年もやってきたベテランも、私のようなシロウトもほとんど変わらないことにすぐ気づいた。
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