テナント解約が続出した貸しビル業
砂利屋を立て直したが
事業をやる人は、スタートの時点で、何を自分の事業に選ぶかで運命が大きく分かれてしまう。選んだ事業がうまく時世に合致した事業で、波に乗って成長できれば、信じられないくらいでっかくなるが、行きつく先が袋小路のような事業だと、たちまち壁に頭をぶっつけて行き詰まってしまう。
時代の波に乗る人と、時世に置き去りにされる人とどちらが多いか見比べてみると、むろん、後者である。うまく行くためにはもろもろの条件が揃わなければならないが、駄目になるものは条件の一つか二つ欠如しただけで駄目になってしまう。私が砂利屋の経営不振でピンチに追い込まれたときも、長期的な見通しとしては決して間違っていなかったのだが、人をうっかり信用したり、慣れないことに手を出したり、片手間にやったことが怪我のもとであった。
私自身の名前で不渡りを出したわけではないが、私が采配をふるっていた会社が不渡りになったのだから、私にとって決して名誉なことではない。
以来、手形を振り出すことには懲りて銀行から借金をするときの手形以外は一切、切らずに今日に至っているが、ふり返って考えてみると、うまくいった仕事はそのままほうっておいても自然に大きくなるが、うまくいかなかった仕事はどこかで片をつけなければならない。ところが、うまくいかなかった仕事を片づけることは、新しい仕事をはじめることよりずっと難しい。
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