イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第117回
底値で買うことはできない

1995年に日本の円が対ドルで
1ドルが80円近辺になったときも
手持ちの資金が1円でもあれば中国株を購入していました。

日本の円の通貨の価値が高くなっているということは
香港、中国の通貨にとっても日本の通貨・円の価値が出てきます。

対ドルで日本の円の価値が120円の時と80円の時とでは
80円の価値は120円に対して50%も高くなります。
日本円で120円の時には
香港ドルが仮に18円だとするとその50%程度安い12円になります。
18円ださないと買えないものが、12円で買えるのですから
その分多い株数が買えることになります。
ここでは株価のほかに
今度は為替でも中国株を買えるチャンスがありました。
このときも私自身は手持ちのお金を工面して
1円残らず中国株を購入していた時期でした。

ここまで私の投資の仕方を見てきますと
いつも購入しているように見えます。
実際は常識で考えられないくらい株価が急騰した時には
売却していますが、
基本的には株価に割安感があるときには
中国株を購入してきています。

日本の円の価値が上がった時は1995年でした。
香港株式市場の株価が大きく下がったのは
1997年のタイから始まったアジア通貨危機の後で、
香港株は大きく下落しました。
中国株式市場で
中国本土のB株指数が最低値を記録したのは1999年でした。
同じ中国株市場でも時期も違えば、
通貨の変動によっても底値は変わってきています。

ですからこのような出来事が
みんな同じ年の同じ時期に起きていれば
そこが本当の大底の株価指数を示し、
企業の株価も一番安くなった可能性が大きいでしょう。
ですが現実はその時の経済、環境によって時期はばらばらです。
ここでは時間差(年間差)が出てきています。
このような環境の時に100万円を投資して
底値で株を購入していくことは不可能です。
投資金額の100万円全額を
投資したい企業につぎこんだとしても
底値で購入することは難しいでしょう。
では2回、3回と分けて購入したらどうか、
という考え方もできます。

投資したい企業の株を3回に分けて購入しようとした時に
1年も2年も市場を見て株価が底値圏内になった時に購入する、
このことができる人も中にはいるでしょうが
実際はこのようなことが
できる人はまずいないでしょう。
投資したい企業を追いかけているうちに
ほかにもっと投資したい企業が出てくることだってありますし、
投資しない間に
投資したい企業の株価が大きく値上がりしてしまう場合も
考えられます。

計画的に年間で投資したいのなら
投資資金を1年でいくらまで投資するのか、
金額に制限を設けておくほうが賢明となってきます。

ではどのような投資方法で投資をしていったらいいのでしょうか。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


←前回記事へ 2003年11月18日(火) 次回記事へ→
過去記事へ 中国株 起業 投資情報コラム「ハイハイQさんQさんデス」
ホーム
最新記事へ