イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第287回
遠東生物製薬科技から

・株価下落と民間企業
       
遠東生物製薬科技
(ファーイースト・ファーマシュティカル・テクノロジー、
コード:0399)の株価が
先月の6月17日、92%の大暴落になり
後場、閉場4分前に売買停止になりました。
(同社は香港株式市場で現在も売買停止になったままです。)

中国の民間製薬会社の遠東生物は、
後場に入り開始直後から株価が急落し続けました。
遠東生物の株価は売買開始後からわずか90分の間に
株価で見ますと92%も下落してしまっています。
さらに予想できなかったのは、
翌日さらに多くの民間企業が“持株売り尽くし”にあい
民間企業の株価が下がりました。

上場企業で民間企業の株価は
18日にほとんどすべて下落しています。
浙江ガラス(0739)は一時70%急落し、
0.55ドルまで下落しました。
バイタル・バイオテク(1164)も
また一時26%下げ0.34ドルをつけています。
チャオダー・モダン(0682 )は23%下落して1.89ドル。
シンアオ・ガス(2688)は14%下落して3.35ドルとなりました。
個々の企業に関しては、
混乱が静まった後は続々と下げ幅が縮まり、
各銘柄とも大引けには下げ幅は3%から14%に縮小しています。

18日の情況から見た時に考えられることは、
民間企業そのものに問題があったのではなく、
個人が担保としていた株券が売られたことが原因です。
香港市場の投資家の中には
株券を担保に借り入れを行っている投資家が多くいます。
ですから遠東生物製薬が“売り浴びせ”られた後は
その他の民間企業にも影響がでて
担保株売りによるドミノ倒し現象を誘発したのが原因でした。
この中には一部のレバレッジ借り入れを利用して
投機を行っていたヘッジファンドも含まれていました。
すべての民間企業が良好だとはいえませんが、
かといってどの企業もよくない企業だというわけではありません。

ですが現在国内で進行中のマクロコントロールは、
国有企業よりも民間企業に対する打撃の方が大きくなっています。

中国国内で民間企業が取得している貸付は
大部分がターム・ローンであり、
外国企業が一般に利用しているリボルビング・クレジット
(回転信用)ではありません。

ターム・ローンは期限どおりに返済していくもので、
企業資金調整の柔軟性から言えば、
所定の期限、所定の金額内であれば何度でも利用できる
リボルビング・クレジットには及びません。

相対的に見ますと、
民間企業は貸付引き締めに直面する危険性が
非常に高くなっています。
(前のターム・ローンをすべて使用した後)
再び資金を借りることはできないかもしれません。

過去の民間企業の事故の経験から見ますと、
一部の民間企業は問題が発生する前は、
すべて市場も認める優良株であり、
ファンド株だった銘柄さえあります。
しかし投資家は事故が発生して初めて、
その銘柄に問題があったことを知ります。
たとえばかつて一世を風靡した
ユーロアジア(欧亜農業 0932、すでに上場廃止)も同様です。
主席のヤン・ビン氏に問題が出現し逮捕される前なら、
すぐに決心して売り抜ければ、
株価が下がったとはいえ
持株が全くのゼロになる憂き目は見ませんでした。
ですから注意深く情報を見ていく必要があります。

<次回に続く>



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2004年7月14日(水)

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