イラストレーター・小泉鉄造さんが
明かしてくれる、株式投資の虎の巻

第304回
中国石油化工(シノペック)、中間期予想

中国石油化工は2004年1〜6月中間期の純利益予想が、
前年同期と比べて50%以上増加する見通しです。

中国石油化工(コード:0386)は中国最大規模の石油化学会社で
売上高ベースでは中国上場会社では最大の企業です。
主に原油と天然ガスの生産と販売、生産の石油精製、
石油製品の貿易と輸送、貿易、販売を手掛けています。
また、香港上場企業5社を含め、
計16社に出資している大企業です。

中国石油化工の大株主は
エクソン・モービルがH株総数で18.9%を保有しており、
シェルが11.7%保有しており大株主となっています。
(この2社は戦略株主としてIPO(上場時の売り出し)時に
1株あたり1.59香港ドルで中国石油化工の株を取得しました。)
2003年の決算発表では原油価格の高止まりと
原油や石油製品、化学製品の価格上昇が
増収増益の要因となりました。

中国石油化工は12月本決算で32%増益、
原油価格の高止まりが追い風になり32%増益と伸びています。

売上高 --- 前年比28.9%増 4243億1800万元
純利益 --- 前年比32.4%増 215億9300万元

2003年度の配当金は
中間期では3セントだして、期末では6セントだしていますので
合わせて9セントの配当金でした。
今年の配当金では前年度を上回ることになりそうです。

7月半ばの株価は3香港ドル前後でPERから見ますと13倍です。
2003年実績で見ますと配当利回りでは約2.80%です。
ですが2004年の予想PERでは9〜10倍になります。
2004年の配当予想では期末、中間期を含めて
0.12元が予想されていますので
配当利回りで見たときには約3.7%の利回りとなります。
利回りで見たときには大きいとはいえません。
ですが長期で見たときには
年々配当金が上がっていくことが考えられますので
魅力が出てきます。

配当金や利回りで見たときには
同社以上に出している企業が中国企業では多くあります。
ですから利回りで購入していくだけでしたら
同社以外に検討できます。
ですが同社は国策企業としても、
中国が発展していく上にも欠かせない企業です。
国の応援を受けながらも
長期的には安定した業績の伸びが期待できますので
精神的には安心して投資できる企業の1社です。

株式投資では投資する企業に対して
精神的にも安心できる企業を入れておくことも必要です。
特に心配性が大きい投資家にとっては買い安心感がある企業です。
実際、業績でも伸びていますので魅力的な企業でもあります。
「急がば回れ」で見た時には投資を考えることができる企業です。



当ページは、投資勧誘を目的として作成されたものではありません。
あくまで情報提供を目的としたものであり、一部主観及び意見が含まれている場合もあります。
個別銘柄にかかる最終的な投資判断は、ご自身の判断でなさるようお願いいたします。


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2004年8月6日(金)

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